NGDCC システム構成情報 更新2009/07/04
RailCom サポートについて
[2009/7/4]
現時点では、Railcomの公式対応はしません。NMRAのRP-9.3.1を熟読した結果、Lenz社が所有するRailcomに関する知的財産は、NMRAの審査を受けなければ無償で使用することができないからです。
しかしながら、Boosterに関しては、Railcom対応 "準備" しておくこととしました。
これは、Railcomでは "Cutout Device"というもので、Railcom通信が行われるタイミングでのDCC通信経路の開放を行う機能を持たせることです。
まもなくリリースする、NGDCC DB1 (intelligent booster) の回路はもともとマイコンを搭載して、DCC出力管理を行っており、ファームウエアの変更により、"Cutout Device"の対応を行うことができます。
現在、Lenz社のLRC120 ,LRC100を用いて正常に動作可能であることを確認しています。
今後時期をみて、NMRAの審査を受けるかどうか判断したいと思っています。
[2009/5/29]
デコーダ〜コマンドステーションの双方向通信の規格として、RailComがNMRAにて公開されています。これは、Lenzが開発したものですが、実装例が少なく対応に躊躇していましたが、2009年になってから、Lenz社より一通りシステムが出揃ったのと、トランスポンダが安価に提供され始めた様ですのでNGDCCにおいても本格的に対応を検討することとなりました。
NGDCCにおける、RailCom対応検討予定。
NGDCC Boosterでの対応。
これは、Booster自身ががRailCom対応デコーダと通信するという意味ではありません。
Railcom対応においては、Boosterは、DCCコマンドパケット直後に一定時間、線路とBoosterの接続を開放(Hiインピーダンス化)しなければなりません。
NGDCCのBoosterではあらかじめこの仕様を満たすべく設計してありますが、実証システムが存在しなかったために、確証がもてませんでした。
現在、NGDCC Boosterでは、量産基板を除き、筐体とも完成しておりましたが、RailCom対応の検証が完了するまでは、量産基板の製作を見送ることになりました。今のところ、6月末には量産の頭出しをしたいと考えています。
RailCom対応の確認ができた時点で NGDCCシステムとしてもRailCom対応を推進することを決断します。
RailCom受信装置について
線路をブロック毎にギャップを切って受信装置を設置することとなります。NGDCCでは、この受信装置の開発を行い
NGBUSでPC(パソコン)に接続することとします。
デコーダについて
デコーダでのRailCom対応は現時点においては、あまり考えていません。Lenz社から提供されるトランスポンダ
\1,500-程度を使用するのが合理的ではないかと考えています。
その他考慮すべき点。
RailCom対応については、非DCC対応車両について問題が出る可能性があります。少なくとも、室内灯用に電球を直接線路に接続している場合には、通信ができなくなる恐れがあります。
高速ブリッジダイオードで、線路に接続している機器も問題は出ないと思われます。
通常のデコーダでは、電源部は、高速ブリッジダイオードで構成するので、RailCom通信時には、電圧降下分の 約1V以下には電流を吸い込むことができません。そのために、結果的には、RailCom通信を阻害しないようになっています。